岡山、広島でクルマを自由に乗れる当たり前を!
「移乗用シート、アシストグリップ」を紹介します。
選択要素 車いす移乗 トランスボード 乗り降り補助 アシストグリップ
日産の最上級SUV「X-TRAIL」
広島県尾道市の日産ディーラーからご相談をいただきました
事故による脊髄損傷により両下肢が麻痺
回復期病院を退院後、自動車運転を再開したいお客様
事前打ち合わせのため販売店でお客様ご夫婦にお会いしました
今回ご相談を頂く前に一度、店頭にあるX-TRAILへの乗り降りを
試みた際に上肢を使い乗り込むときにしっかりとした
グリップがあれば良いのだが・・・ と感じられたそうです。
さっそく店頭にある試乗車を使いどのタイミングで、どこに、どんな形の
アシストグリップがあれば理想的なカタチか?
について手順を追って一緒に検討したところ・・・・・・
1.最初に両下肢を運転席のフロアに入れる
2.次に右手をフロントガラスの右枠「Aピラー」のグリップへ
3.左手は座席の座面端へ
4.この体制から両足を中心にコンパスで円弧を描くように
一気に運転座席に乗り移る
5.まだ、十分に乗り込めていない上肢を天井にあるグリップを使い
整える
これらの条件から、最低 Aピラーとルーフサイドの二か所にグリップが
必要となりましたが「降車」の際にはこれらの独立したグリップより
連続した「手すり型」のグリップのほうが安全かつ、使いやすいため
鉄製のパイプを加工したアシストグリップを運転席、助手席の両方に配置することに
なりました、滑り止めと美観の双方を考え表面は本革仕上げにしています
ただ、ここである問題点が浮かび上がります
運転席と助手席ではやりやすい場合と、そうでない場合があるということ
人間には利き手と同様に得意な方向があること
運転席にはステアリングなどの障害物もあります
また、助手席への乗り降りの場合は介助者が想定できますが
運転席への移乗の場合は自分ひとりでの乗降ケースが想定されます
クルマへの乗り降りでの「失敗」は出来ません!
そこで提案させていただいた製品がイタリアKIVI社製
「跳ね上げ式テップアッププレート」
http://autoforum.co.jp/tipupplate
車いす座面から一気に運転座席に移乗するのでなく中間に
「補助座席」を配置することで
安全かつ正確に移乗することが可能になります
また、この高さへの移乗の場合、右手をドア内側の内装を
補助的に使える利点もあります
このイタリアKIVI社「跳ね上げ式テップアッププレート」
Bピラー(シートベルトのアンカーがある柱)の下部に
支点を製作して取り付け、使用しないときは
後ろ側に跳ね上げておくことが出来ます
手すり型のアシストグリップを運転席、助手席の両側に
「跳ね上げ式テップアッププレート」を運転座席がわに装着
手動運転補助装置はスウェーデン・Autoadapt社製「カロスピード・menox」を選択
奥様が運転される際のシートポジションを採寸してコントロールレバーの配置をします
コントロールレバーのトップカバーは「カーボン調」をチョイス
インテリアとの色調もバッチリです
今回の制作で一番時間をかけたのが「アシストグリップ」途中一度
お客様に仮合わせをお願いし形状をやり直して最終仕上げに入りました
日産ディーラーから納車後、ご自分で運転されご来店頂いたとき小さなお子さんも一緒に💕
ご家族皆さんの笑顔が印象的でした。