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頸椎損傷C6 自動車運転への思い 後編

更新日:

岡山、広島でクルマを自由に乗れる当たり前を!

脊髄損傷(頚損C6)の方が自動車の運転再開するための補助改造事例(後編)を紹介します

選択要素 車いす 乗り降り補助 車いす収納 ドライビングポジション 体幹保持

自動車を運転したい!

車いすによる自力移動は非常に大変です

見知らぬ場所に一人で行くときは色々な情報を集め、事前に計画をたて

場合によっては誰かの付き添いのもとで・・・・・

「K君」は九州での入院生活の中で自動車の運転という手段を手に入れました

前編では改造準備をしていたクルマの色々な補助具がなかなか身体に合わず

自宅で思うような訓練が出来ない状況を一つ一つ改善し

理想のカタチに近づけていく話でした今回はその後編です

【車いすからの移乗編】

「K」君のクルマは、ホンダ・アコードセダンHB

「何でこのクルマを選んだの?」

「他に誰も乗ってそうにないから・・・」

「シブイね・・・」

実はこの選択、意外と通好みなのです

車いすの座面高さ、ってご存知ですか?

仕様や利用者の体格から違いはありますが、おおよそ40cm台の前半

これに座面クッションを乗せて使用しますから プラス10cm

今までの経験上実測値では50cm~52cmが車いす座面の想定値です

K君のクルマには移乗の際に使う「サイドサポートシート」改造がされており

アコードの様なセダンタイプのクルマは座席が丁度よい高さにあるので

車いす ⇒ サイドサポートシート ⇒ ドライバーシートが

水平移動しやすい環境になります

「サイドサポートシート」に関する参考 ⇒ https://autoforum.co.jp/2018/08/08/make_003/

【車いす収納編】

運転座席に座ったあと、もう一つ重要な儀式があります

「車いす収納」 車いすをクルマに積み込む作業です

K君の「車いす収納」の方法は私の知る限りでは一番クラシック・スタンダード

な収納方法です

車いすの車載場所は黄色い丸印(助手席の後ろ)

運転座席の背もたれは車いすが体の上を通せるくらい、あらかじめ倒します

収納経路は黄色い矢印のようにドア側から引き揚げてお腹の上を通して

後部座席へ移動します

その際、運転席の背もたれは後ろに倒し、助手席はいっぱい前進。

背もたれは前傾斜に固定

車いすの収納する経路がV字型の谷になるのが理想です

K君のアコードHBは運転席と助手席が電動パワーシート仕様

運転席の標準SWはK君にとって使い辛い場所なのでハンドルの右側に

操作しやすい配列に改造してありました

ただ助手席側はノーマルのままで、運転席からの操作が出来ない

状況でしたので追加作業としてセンターコンソール上に

SWを増設します

これで前席を自分で操作して「車いすの花道」を自分で作ることが

できるようになりました

オートフォーラム改善

1.運転席パワーシート増設SWの一部分が車いす収納の際に破損していたので

  SWを交換

2.助手席のパワーシート操作SWをセンターコンソールに増設、運転席側から

  コントロールできる機能に

  操作形状も操作しやすさと目立たないスティック型を選択

【体幹保持ベルト】ケアベルトシステム

K君は頸椎損傷C6のため胸部から下の力が入りません

体幹保持が難しく運転中身体が左右に傾くためハンドル操作の入力が

不安定になり上手く出来ません

片手で操作するハンドル旋回の場合ある特定の角度で回せない領域があります

その様な場合「腕の力で回す」というより上肢から上体にかけてツッパリを

入れながらキッカケを作りタイミングをとりながら回す感じです

言葉で表現するのは難しいのですが実際に同乗してみると

「なるほどな~上手く回せるな~」と感心します

この、キッカケ点では体のありとあらゆる資源を投入するのですが

肝心の体幹が逃げると全く上手く行きません

体幹保持ベルトという製品をオリジナルで製作しました

「ケアベルトシステム」です

座席の背もたれにハニカムアルミパンチ板を縫製した「ベース」を取り付け

ベースの胸部あたりに幅約12cmの胸部固定ベルトを組み合わせたものです

これにより背中がシート背もたれに密着することで正しい運転姿勢がとれます

最初の納車時にも固定ベルトは付いていましたが寸法、形状ともに不適切で

運転に使える品物では無く早々撤去しました

オートフォーラム改善

1.体幹保持ベルト「ケアベルトシステム」を製作、固定バンドも

  本人胸部寸法に調整

2.シートに背中が固定されることで入力のロスが少なくなり

  運転操作(ステアリング旋回)が安定するようになった

画像では付いていませんがK君が自分で締結するためにループ(円紐)を

後日追加しています

【体幹保持・運転姿勢改善】

ケアベルトシステムにより体幹の保持は大幅に改善され

ハンドル旋回動作も安定しましたが、運転中もう一つ

あると運転が楽にかつ正確に出来るものがあります

「アームレスト」です

アームレストなら何もノーマルのクルマにも付いているし・・・ へっ 何?

このアームレストは、K君が最適なドライビングポジションを保持しながら

「運転補助装置」を正確に、ストレスフリーにするためのものです

上の画像のアームレストは高さや前後位置、機能を打合せして製作したものです

下の画像を参考にしてみてください

画像1

画像2

画像3

最初の「画像1」は上から撮影しているので解りやすいと思われますが

前方の「手動運転補助装置」のコントロールレバーを操作する際に

アームレスト上に肘を乗せます。

これにより上体の姿勢が格段に安定すると同時にコントロールレバー

操作(特にブレーキ操作)がより正確にできるようになりました

高さは二本のシャフトを調整し数センチ範囲で調整できるようになぅています

高さ調整が出来る構造にしたのは「K」君が打合せ中に再々

アームレストの高さに拘るからです

一度固定したアームレスト高さでも乗り込んでいく中で

自分ベストの高さが見えてきた場合「調整しろ」を

設けておけば後追いで最適値に調整できますから

画像3を見ていただき気付いて頂けましたか?

そうです、車いすを収納する際に車いすがアームレストに接触するのを

避けるため前方に可倒するデザインになっています

オートフォーラム改善

1.最適位置にアームレストを設置することで上体を安定させ

  正しい運転姿勢を保てる

2.アームレストの使用で的確に手動運転補助装置の操作ができ

  正確なアクセル/ブレーキ操作を長時間保持できる

ドライバーテストステーション
DTS(ドライバーテストステーション)

今回は、先に使用するクルマが決まり

「改造依頼」⇒「問題点の洗い出し」⇒「改善提案」⇒「追加改造」

といった具合で理想のクルマ造りになりましたが

追加改造提案で、もっともハードルの高い課題の一つとして

「ハンドル旋回への対応能力」が挙げられます

車種の決定の前にハンドル旋回が出来るか否かを十分検討して改造に

進むことをお勧めします

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