日本式元祖「働くクルマ」の代表格「軽トラック(軽トラ)」「軽箱バン」を左足アクセルペダルの福祉車両に改造
選択要素 右足麻痺、右半身麻痺、右下肢義足、右下肢装具、体幹機能障がい
地方都市で兼業農家なら一家に一台、街中の狭い路地でも頭を突っ込めれば小口配達でも
楽~うにスイスイ,何も気取らず気軽に運転できるシンプルさを一度体験すると手放せません
生活に必要で身近な働くクルマを左足アクセルペダルに改造しました
今から五年ほど前の出来事です
「改造事例その1」 愛犬を畑仕事のお供に 左アクセルペダル 箱バン編
ある日大阪に住む息子さんからメールでのご相談が・・・
「山陰地方の田舎で生活している父親が病気で体調を崩しリハビリ後に退院し自宅で生活しているのですが、歩行がままならず入院前に日課としていた
畑仕事が出来ずふさぎ込む毎日、母親から何か良い方法が無いかと相談されネットで左足で運転操作が出来る事を知り軽トラでも可能か?
父親でも運転できるか?教えてほしい」
メールから息子さんの連絡先がわかりお電話で詳細をお聞きする事でお身体の状態やご両親の生活されている環境も大枠で把握でき
左足アクセルペダルを装着した軽箱バンの4WD(AT車)が良いのではないかと提案
軽トラで無く箱バンになったのは元気な頃は散歩もかねて愛犬と毎日畑に行っていたので愛犬と一緒なら箱バンが良いかな?
との提案です(4WDは豪雪地なので必須です)
自動車は古くからお付き合いのある地元の自動車屋さんが用意され広島へ持ち込まれるので事前に適合の可否を調べて
車種を決め事前にこちらから型式の詳細をアナウンスさせて頂きました
新車の手配(ナンバー登録後)が終わり島根県よりおクルマの搬入当日
新車の箱バンをお預かりする当日の出来事・・・・
日曜日の午後でしたが予定時刻を少し過ぎたころ
白いスズキエブリーバンを先頭に三台のクルマがオートフォーラムに続々とご来店
クルマの中から賑やかな声で沢山のひとが降りてきます
何事かと思っていると この度、運転再開されるお父さんと奥さん、そのご親戚一同、自動車屋さんご夫婦の総勢8名様
何かしら今回の出来事で話が盛り上がり昨日は広島の安芸の宮島へ参拝宿泊して今朝、福山へ移動してきたとの事
「○○が運転するにゃどがなもんかの~お?」
「げに どげなもんかいっぺんみてみな~の」
皆さんで見学を兼ねての小旅行との事でした・・・
お父さんの新車エブリーバンのフロアに床置き着脱型の左足アクセル
「レフティ」(注)を仮装着して装置の概略をお伝えし
自動車屋の社長さんには納車後の運転操作についての注意点をお伝え
後日改造後の引渡しの際に運転アドバイスを書き出したテキストを
準備するのでその際に読んで頂き再度確認していただく事としました。
(注)レフテイは現在廃版となっております
お父さんとお話していくと脳梗塞の後遺症が右半身にあり右手にも少し麻痺が
残ってハンドル操作に不安があるとの事です
左手でハンドル操作ができる「旋回ノブ」を追加で使うことになり
完成車は一週間後陸送業者を利用して自動車屋さんへ直送することになりました
後日息子さんからメールを頂きました・・・
「あれから少しの間練習をして今では病気になる前と変わりなく愛犬と一緒に畑に出かける毎日です
遠く離れて生活する両親が気がかりでしたが、父親に笑顔が戻り母親も喜んでいますありがとうございました」
この記事を書く中ハンドルを握るお父さんの大きくてゴツイ手を思い出しました
こちらこそお役に立てて嬉しいですありがとぅございました。